· 

2025年6月11日【大石あきこ・質問主意書】大阪・関西万博会場のガス濃度測定に関して(やっぱ爆発下限界超のメタンガス出てるんかーい)

2024年6月11日に、大阪・関西万博会場のガス濃度測定に関して質問主意書を提出しました。

大阪・関西万博会場のガス濃度測定に関する質問主意書

2024年6月20日に、政府の答弁書が送付されました。

b217249.pdf

 

質問と答弁が別ページになっていて読みにくいので、

下の方で、質問と答弁を1対1に並べていますが、まずは【まとめ】を読んでほしいです。

 

【まとめ】

今回の質問によって、万博会期中に、会場内で爆発下限界(着火すれば爆発する濃度)である5ボリュームパーセント以上のメタンガスが測定されていることが明らかになりました。

そのことを黙って、毎日「安全にご来場いただけます」とだけお知らせしているのです。あり得ません。

情報を隠し、安全を軽視した万博事業の体質が明らかです。 

以下、原文をもとに質問と答弁を並べて見やすくしたものです。

 ★は、大石コメント

大阪・関西万博会場のガス濃度測定に関する質問主意書

 公益社団法人2025年日本国際博覧会協会(以下、「万博協会」という。)は、令和6年3月28日に万博会場内で発生したメタンガスによる爆発火災事故を受け、同年9月13日の理事会において、メタンガス対策として「会期中、ガス濃度測定を継続的に実施し、博覧会協会HPにて、測定値を毎日お知らせする。来場者等がわかりやすい公表内容を検討」と決定していた。

 これに関連し、以下政府に対し質問する。

 

一 万博協会のホームページでは、毎日「気象・安全情報」をお知らせするとしており、その中で「ガス安全確認状況」という項目があり、前日の午後六時台に「安全にご来場いただけます」と記載されている。しかし、測定値を毎日お知らせするものとはなっていない。測定値のお知らせはしないということは、理事会で決定した方針と異なるが、方針変更はどこで行われ、いつ、政府として了承したのか。

 

(答弁)一について

 令和7年4月13日から開催されている国際博覧会( 以下「 博覧会」という 。)の会場内におけるメタンガスの状況の公表の方法については、公益社団法人2025年日本国際博覧会協会(以下「博覧会協会」という。)において決定されるものであるところ、博覧会協会として、令和6年9月13日の博覧会協会の臨時理事会において「 会期中、ガス濃度測定を 継続的に実施し、博覧会協会HPにて、測定値を毎日お知らせする( 会場全体をカバーするための検知場所や頻度等は今後検討) 。来場者等がわかりやすい公表内容を検討」と決定した後に、改めて当該公表の具体的な内容を検討した上で、令和7年3月17日の博覧会協会の定例理事会において「会期中、会場内全域でのガス濃度測定を継続的に実施するとともに 、各施設管理者・事業実施者に協力を頂き、各施設等での換気実施・安全確認を徹底する。」及び「安全確認の状況については、常時公表していく。」と決定したものであると承知している。

 

★「測定値」の公表は、昨年9月に市民へ約束したことだったが、今年3月に「安全確認の状況」の公表にこっそり変えられていたことが発覚。

 

二 令和7年6月2日に、万博協会はホームページにて、「万博会場内におけるメタンガス検知状況」として、「万博協会開幕後1か月間のメタンガス検知状況を取りまとめましたのでお知らせします。」としている。

それによると、いわゆるGW工区・交通ターミナルにおいて、同年4月13日から5月12日の間に側溝などに設置される格子状のグレーチング蓋等への交換を27カ所で実施し、うち交換前に22カ所で基準値以上を検知したとある。また、穴あき蓋への交換を行った296カ所のモニタリングにおいても、2カ所で基準値以上を検知したとある。

 24カ所で基準値以上となっていたということになるが、その検知した日において、どのような基準で「安全にご来場いただけます」とお知らせをしていたのか。政府として把握するところを明らかにされたい。

  

三 二において、基準値以上となったカ所では、メタンガスの爆発下限界である5ボリュームパーセント以上の濃度が測定されたことはあるのか。政府として把握するところを明らかにされたい。

 

(写真:2025年6月2日に公表した「万博会場内におけるメタンガス検知状況(2025.4.13~2025.5.12)」での公表内容)

 

(答弁)二、三について 

 博覧会の開催期間中は、博覧会協会において、博覧会の会場内の全体でメタンガスの濃度を継続的に測定しており 、来場者が立ち入らない地中にある配管等のための空間において、お尋ねの「基準値以上となったカ所では、メタンガスの爆発下限界である5ボリュームパーセント以上の濃度が測定されたこと」があることは承知しているが、「その検知した日」においても、来場者が観覧する経路及び博覧会の会場内の建物におけるメタンガスの濃度の測定結果が基準値未満であったことから、博覧会協会が「安全にご来場いただけます」と公表していたものと承知している 。

 

★おいおいおいおい!なーにが、しれっと「承知しているが」や。笑
すぐに測定値を公表せよと質疑したのを散々スルーして、爆発下限界超える濃度出てたのは「別に知ってましたけど
」とは。無茶苦茶か。
この答弁で政府は、4月13日以降の会期中、会場内で爆発下限界(着火すれば爆発する濃度)である5ボリュームパーセント以上のメタンガスが測定された地点があることを、しれっと認めました。

まず、労働者を速やかにその場から退避させないといけない基準が1.5ボリュームパーセントです。
その3倍以上の高濃度メタンガスが出ていたということです。記者会見ものですよ。
それを、測定値公表の約束を反故にして隠し、来場者に毎日「安全にご来場いただけます」とお知らせしているのです。あり得ません。
実際に2024年3月に、この場所の地下ピットでメタンガス爆発が起きたんです。それもずいぶん隠していたよね。
万博協会の対応は、危険で無責任すぎます。

 

四 従来、万博協会は一定期間の「万博会場内等のガス濃度測定結果」を公表してきた。直近では令和7年4月3日に、同年1月から3月度について公表している。そこでは、メタンガスの検知状況について、地点と測定値を公表していた。同年6月2日の「万博協会開幕後1か月間のメタンガス検知状況」では、なぜ地点と測定値が公表されていないのか。政府として把握するところを明らかにされたい。

 

五 測定値の公表がされなくなったということは、万博協会は隠蔽しているのではないかとの印象を与えると考える。来場者の安心・安全の確保のためには、政府として測定値の公表をするよう万博協会に求めるべきではないか

 

(答弁)四、五について

御指摘の「同年6月2日の「万博協会開幕後1か月間のメタンガス検知状況」では、なぜ地点と測定値が公表されていないのか。」については、博覧会協会が令和7年6月2 日に公表した「万博会場内におけるメタンガス検知状況(2025/4/12~2025/5/12)の公表について」において、測定地点を特定することによって当該測定地点やその周辺に所在する設備や来場者等に危害を及ぼすおそれのある行為等が行われることを未然に防止する観点から、公表していないものと承知している 。いずれにせよ、政府としては、博覧会の会場内におけるメタンガスの状況については 、博覧会協会において、具体的な「測定値の公表」の有無にかかわらず、来場者等に分かりやすい形で公表する必要があると考えている。

 

 

★公表したら「危害を及ぼすおそれのある行為」があるかもしれない、だから隠匿しました!
て言ってるのと同じやで。
その隠匿行為こそが「危害を及ぼすおそれのある行為」や。

対策をして安全だというなら、入場者が危害を及ぼしようがないじゃないか。

まだリスクがあるから、隠したんでしょうが。
この隠匿状態が「わかりやすい形」なわけはないので、なんらか公表方法の是正を検討しているのかなと思いますが。
はやく「わかりやすい形」で測定値を公表するように求めていきます。

ぜひ、SNSでご家族や友人にご紹介ください!

Lineで広める Facebookで広める Xで広める