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2025年6月5日【大石あきこ・憲法審査会】緊急事態条項とめろ 6/12が正念場

2025年6月5日【憲法審査会】憲法と現実の乖離(かいり)について意見を述べました。

 

青字でブログ掲載にあたっての補足を記載します。

※憲法審査会のルール※

憲法審査会は発言を1巡し、その後、挙手をすると、会長の指名により2巡目の発言ができます。

1巡目は、1人7分間。(他の委員に質問をする場合はその答弁時間を含めて最大7分まで) 

2巡目は、1人3分間。(他の委員に質問をする場合はその答弁時間を含めると最大5分まで)

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 (動画34:28~)

枝野会長 次に、大石あきこさん。

 

大石 れいわ新選組、大石あきこです。

 

憲法と現実の乖離。憲法前文の第1段落を読みますね。

 

「日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、われらとわれらの子孫 のために、諸国民との協和による成果と、わが国全土にわたつて自由のもたらす恵沢を確保し、 政府の行為によつて再び戦争の惨禍が起ること のないやうにすることを決意し、ここに主権が 国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。

 そもそも国政は、国民の厳粛な信託による ものであつて、その権威は国民に由来し、その権力は国民の代表者がこれを行使し、その福利は国民がこれを享受する。これは人類普遍の原 理であり、この憲法は、かかる原理に基くものである。われらは、これに反する一切の憲法、 法令及び詔勅を排除する。」

 

このように1段落があります。

憲法を守れと言ったら、何かお花畑やみたいな話がありますけれども、そうじゃないですよ。結構厳しいんですよ。

これに反する一切の憲法は排除すると言っていますからね。

私たちは99条で憲法擁護義務がありますので、こういう間違った、憲法を変えようとするというのは徹底排除する義務があります。

 

そのような憲法前文には強い決意があるわけなんですが、ところが、今改憲派が出そうとしているのが緊急事態条項でしょう。

その緊急事態条項の中には、まずは任期延長と言って、先ほどの前文に完全に違反しているじゃないですか。

衆議院の議員の居座り、ひいては内閣の居座りですよ。

正当に選挙された国会における代表者を通じて行動するという日本国民の権利を妨げる、それは違憲の改憲ですので。

任期延長の先に緊急政令と言って、政府が日本国民の権利を侵害して、法律代わりに何でもできるというフリーハンドを与えるようなものを緊急事態条項とうたっているわけじゃないですか。

そして、憲法の中で「そもそも」と書いてあるのも味わい深いわけなんですけれども、国政が勘違いするな、ということを言っているわけじゃないですか、「そもそも国政は、」って。

最後、この福利は国民がこれを享受すると言っていて、だから、国政の成果は常に国民のものなんだよということを言っているんですよ。

 

なぜ、それなのに、今なお日本国民の6割が生活が苦しいと言っているんですか。なぜ、いまだに能登の復興をちゃんとやらないんですか、政府は。なぜ、万博をやって、カジノを推進しようとしているんですか、政府は。そして、今なぜ、主食を作る農家を徹底的に潰そうとしているんですか。日本国民がお米を食べられないようになっているんですか。

 

このように憲法と現実の乖離というのは甚だしいわけで、その原因としては、この前文、日本国民が主語にあるにもかかわらず、そして、政府が、再び戦争の惨禍が起こることのないようにと政府を厳しくたがはめして戒めているという前文を履き違えた国家の運営によるものであります。

そして、憲法の前文の2段落目の一部を読みますね。

 

「われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」。

 

もしこの憲法前文を理解するならば、この前文をかみしめるならば、今世界で起きていることに、ガザでの虐殺に思いをはせるべきではないでしょうか。なぜ、イスラエルに日本政府は、この国は加担するのか。

今なおパレスチナ人を虐殺し続けて、5万人を超える方が虐殺されています。

国際法違反、戦争犯罪を許すのか。虐殺に加担しないことが求められます。

今、日本がイスラエルとたくさん結んでいる様々な連携協定、貿易協定もそうなら、防衛の協定もたくさんあります。

そういったものを見直ししたり、破棄するということもやらない。

そして、武器の見本市を開いて、実証済みだとされるイスラエルの武器を並ばせるということをなぜやるんですか。

武器の取引をやるんですか。

やめなきゃいけないですよ。

そして、パレスチナの人々が望む形での国家承認をしなければいけません。

このようなこともお花畑だと言う人がいるかもしれませんけれども、例えばスペインであれば、イスラエルとの武器の取引をやめると明言されました。イスラエルの武器に代替する技術はまだスペインは見つけていないんだ、だけれども、イスラエルへの、武器の購入はやめるということを決めています。そして、国家承認もスペインは決めています。だから、この憲法前文を持つ日本においてもやれるし、やらなきゃいけない。

 

そういう中で、この憲法前文とも激しい乖離をした国家運営、ないしこの衆議院の憲法審査会の運営が行われていて、6月12日は、私が申し上げたような任期延長というのは明らかに憲法前文に違反しているものなので、ここにいる者、国会議員たるもの、公務員というものは、憲法擁護義務に基づいて、こんなものは止めなきゃいけないんですよ。

 

6月12日の幹事会で、改憲5会派で共同で、憲法改正の骨子案、緊急事態条項の骨子案を出すんやと。

自民党、公明党、維新、国民民主、有志の会ですよね。こんなことはやっちゃいけないです。

反対します。

 

自民党の船田幹事にお伝えしたいんですけれども、私が今日、憲法前文のことを申し上げました。

政府というのは、戦争の惨禍が再び起こらないようにということ、そして、そのためにも選挙を粛々とやらないといけない、国民の権利を保障しないといけないんですよね。それに違反するような状態であると自覚がありますか。

自民党として自覚がありますか。お伺いします。

 

そして、立憲の武正幹事にもお伺いしますが、このような、6月12日の幹事会で、憲法、緊急事態条項の任期延長の骨子案を示すということを、立憲の武正幹事が了承したことが引き金になっています。

これは憲法99条に基づき……

 

枝野会長 申合せの時間が経過しております。質疑を終了してください。

 

大石 やはり認めないことが必要と考えますが、武正理事、いかがでしょうか。

 

枝野会長 ただいまの質問については、先ほどの阿部さんからの質問と併せて、一巡した後に、ご発言をしていただくかどうか決めたいと思います。

 (動画57:38~)

 

船田(自民)次に、れいわ大石議員の質問にお答えします。

自民党として、憲法前文にある、憲法あるいは政府の役割は、国民主権を守ること、国民の平和それから幸せを守ること、当然これは政府の役割であり、憲法の目指すところであることには変わりがないわけであります。

しかしながら、そのような現行憲法においても、あるいは各種の法律におきましても、守り切れない事態、新たな事態、そういったものが生じたときには、やはり憲法改正や法律の改正を検討して、日本国を守る、あるいは日本国民を守る、守れるようにするというのが、これまた政府の役割であり、憲法の在り方ではないか、このように思っておりまして、決して憲法前文に背理することにはならないと認識をしています。

以上です。

 

武正(立憲) 御質問にお答えいたします。

今国会につきましては、御案内のように、落ち着いた環境の中、憲法審査会の議論を進めてまいりました。

その中で、前任期中の、特にこの憲法審査会で、4党1会派の皆さんから、緊急事態における国会議員の任期延長、これが議論が進められてきたことは承知をしております。

今国会では、こうした緊急事態における議員任期延長について、初めてテーマとして取り扱って議論を深めました。我が党からは、国会議員の議

員任期延長は必要ない、立法事実はないと、東日本大震災と同じような状況下でも8割以上の選挙区で選挙が行えるということから申し上げたところでございます。

できるだけ多くの会派の賛同を得るテーマを探りたいということで申し述べておりましたが、幹事懇談会の方で、4党1会派の方から、今国会、憲法審査会で4党1会派の骨子案を示したいという御提起がありましたので、私の方からは、やはり、審査会でそうした案が示されてしまうと、3分の2以上の賛同を得るという、そうした発議に至らない、溝が深まってしまうというような観点から、それはやるべきでないと申し上げました。

その上で、幹事会での提案ということが、いかがであろうかということを提起をしたという経緯でございます。

以上です。

※各党発言

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(動画1:21:45~)

 

大石 れいわ新選組、大石あきこです。

 

やはり、改めて、来週6月12日、幹事会で緊急事態条項の骨子案が出されるというのは、絶対あってはならないです。

先ほどの7分の説明の中でも申し上げましたけれども、緊急事態条項の中の任期延長でしょう、これは、立法事実がない上に、違憲ですからね。

様々もう議論は尽くしてきましたが、国民から選挙の権利を奪うもので、内閣の、衆議院議員の居座りを許すものですから、

これは明らかに違憲提案なんですよ、しかも立法事実がないと来ていて。

参議院の緊急集会を、70日限定説というのも、そういうものはなくなって、自民党内でも割れていて、限定していないという、もう論が破綻しているのに、なぜ、6月12日にどんな骨子案を出すんだと。

立法事実がないものを出さないでください。

 

先ほど答えていただきました、立憲の武正幹事が任期延長自体は必要がないとおっしゃいましたけれども、必要がないどころか、違憲ですから。

やはり、憲法、先ほど読んだ前文にも基づいて、99条の憲法擁護義務に基づいて、私たちは、憲法の間違った改悪というのは排除しなければいけないので、必要ないじゃなくて、間違った改憲に一歩でも結びつくものは徹底排除するという立場を取るべきではないでしょうか。

 

そして、自民党の船田幹事にもお答えいただきましたけれども、そうじゃないんだ、国民を守り切れない事態に対応するために改憲をやるんやとおっしゃっていますけれども、国民なんか守っていないじゃないですか。

主食の米だって守れていないじゃないですか。

ここにいらっしゃる稲田朋美委員がこんなのをおっしゃっていたんでしょう、国民の生活が第一なんて政治は間違っていると。

守る気がないじゃないですか、そもそも自民党が。

 

これは、ここで何ぼ言っても仕方がない面もあって、

やはり有権者の皆さんに、こういうことが議論されているよ、起きているよということを知ってもらうしかないんです。

 

最後に、有志の会の方が、それらしいことをおっしゃるんですよね、それらしいことを言って、今、南西シフトやといって、沖縄で、日米一体化して、ミサイル配備して、弾薬庫を置きまくってと。これは沖縄だけではないですけれども。

その横では、赤嶺さんが、沖縄戦でどんなひどい目に遭ったか、家族離散させられて、全員殺されてと。

じゃ、憲法の主体の日本国民というのは、それはどっち側なの。

有志の会の言っていたような、高みに立った側なの。

赤嶺さんが言っていた、沖縄県民の、悲惨な目に遭った側なの。

そっちでしょう。

 

そっちではない、何か机上の空論の、それらしいことをこねくり回して憲法を変えるというのは、やっちゃいけないんです。

これは改めて申し上げます。

※衆議院、憲法審査会 会議録より転載。大石あきこ事務所にて編集

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