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カジノ付き万博の経済効果の試算の根拠が「機密情報」・・・だとっ?

先日、11月23日、2025年万博の開催地に大阪が選ばれました。

 

そのころ私は何をやっていたかというと、大阪府と市が合同で作っている「IR推進局」という部署と、
「いや、そのデータは出さなきゃまずいでしょー」「機密情報でして・・・」みたいな押し問答をやっていました。

 

大阪の景気回復のために、「カジノ(=IR)」が本当に有利なのか。
カジノではなく他の「介護」「防災」に同じお金をつぎ込んだときの経済効果は、どうなのか。
人手は足りているのか。

 

などなどを試算しようとしていたのです。

 

ところで、みなさんは、大阪市が、カジノ付き万博の経済効果を試算・公表していたのを知っていますか?

大阪市は、カジノ付き万博で、年間の経済波及効果「1兆1千億円」としています。

 

知らない人のために、大阪市が公表しているものを貼り付けます↓


出典:「大阪市試算による国際観光拠点の建設・運営における経済的効果(想定) 」

("夢洲まちづくり構想"でネット検索してPDFのスライド番号50がこれにあたります。)


ふむふむ、カジノ付き万博で、3期目になると年間の経済波及効果「1兆1千億円」・・・と。

 

・・・都構想も効果1兆ゆってたけどな。なんか「1兆」好きやな。


さておき、こういった経済効果は、経済の波及効果を取り入れるため、たいていの場合、「産業連関表」を使った産業連関分析で算出されます。

例えば、以下のイメージのように、黄色のセルの建設部門に「100」(単位が百万円なので「1億円」の意味)と入れたら、それが波及して(水色のセル)鉄鋼業や商業など関連産業でも需要が生じる(波及していく)ということ。

それでですね、その産業連関表のどの部門にいくらの額を放り込んだら、最終(簡単に言うと水色のセルの合計)が1兆1千億円だったのかを、私は知りたいと思いました。

 

そうすることで、カジノ付き万博の、だいたいの想定がわかるからです。(逆に言うと、だいたいの想定しかわからない。)

 

それで、IR推進局に電話をしたんです。11月17日から30日にかけて計3回のやり取りがありました。
しかし、いずれも、以下のような理由で、「機密情報で出せない」でした。

 

「経済効果の試算は、平成28年度に民間のアイデアを公募して、そのアイデアを踏まえて産業連関表を用いておこなった。」

「民間企業にアイデアを募集する際、内容は第三者に公表しないという約束にしていた。」

「したがって、機密情報で出せない。」


・・・は?

いやいや、なんのおもしろネタですか・・・

って電話口で聞いちゃいましたよ。

 

しかも、「議会で答弁済み」なるおもしろい言い訳も11月30日の回ではおっしゃられてて、これも組織で決めた回答やなとは思ったんですけど、けっこう「一秒でばれる言い訳」的でおもしろかったので、またの機会に記事にしたいと思います。 

 

いちおう10月末まで府職員だったので、それはまずいと思いますよ、とは何度か前向きに話しあったのですが、その結論でゴリ押されるようで…

 

担当職員のかたもコミュニケーション力のありそうな、優秀な感じのかたばかりで、若干、内心、説明が苦しそうでしたね。

無理なこと言わされる仕事させられますよね~・・・

すごいわかります。

(私は「そんなん府民によう言いません」と上に意見して、担当変えられる系でしたが・・・)

 

上で書いたように、産業連関表のどの部門にどういう金額入れるかなんて、設計図や企業秘密のアイデアでもありませんし、その前段となる想定も概算なので、機密たり得ません。


デタラメな数字を入れたのを隠したい、という理由でもない限りは、余裕で出さないとアカン種類の情報です。

じゃないと府民も議員も、検証がでけへんやん。

出典を出せないなら、そんな試算結果を昼間から公開してアピールに使うな、という話。

 

でもデータを出したら多少困る業者さんがいる・・・

というデメリットがあるかもしれない?

 

あのですね、一度行政が受け取ったデータというのは、しかも何らかの試算に使った以上は、多少秘密にしておきたい何かがあったとしてでも公開が原則。

 

だって、今どきの行政というのは、維新の松井知事がおっしゃるように「究極の情報公開」が大原則。

 

府庁がどのくらい情報公開しているかというと、まだこれから入札予定の案件だって、予算書を公開しています。

(例えば、大気汚染の監視の委託料の予算とか、こんな感じに詳細まで公開しています

 

たとえ、ある程度の秘匿するメリットがあったとしても、府民にちゃんと公開するメリットのほうがずっと大きいから、情報は出す。
それが今の役所のあたりまえのデフォルトですよ。

 

IR、カジノ、だからって隠しても許される、とか、わけのわからないルールを採り入れたんじゃあないでしょうね?
まさかね。こわ。

 

仕方なく、12月2日付で情報公開請求しました。

 

本当は、私は情報公開請求は好きではありません。なぜなら、無駄に職員の時間と紙をくうからです。
それよりは、出すべき情報は普通に「情報提供」という形で、気持ちよく出すのが誰にとっても望ましいです。

 

私にとっても最大14日も公開決定まで待たなければいけないのだから、試算が遅れてしまうじゃないですか。

困ったものです。

 

府か市の議員のかた、議会で検証するのに必要な情報と思いますので、私の結果を待たずに普通に請求してくださいませんか。(そんで、私にください。笑  試算はやりますので・・・。)
"夢洲まちづくり構想"でネット検索してPDFのスライド番号50、が試算結果となっています。その出典を機密だと市と府が言っています。

 

また結果はお知らせします。


追伸
府と市の幹部のかた。「やっぱり情報公開する」と決めたときに「じゃあ、なんであのとき出さなかったの?」ってなったときに、担当職員のせいにするのやめてくださいね。
担当職員は2部署間でやり取りしてて、それなりの中間管理職まではレクして決めてるなという雰囲気はちゃんと見えていますので。
姑息なしっぽ切りはだめです。